歴史を振り返ると、どのような国でも、国が経済成長して栄えると、経済成長が鈍化し、それから人口が減少し始めて、衰退します。この国家の繁栄と衰退のライフサイクルは、絶対的な自然の法則ではないかもしれません。

日の沈まない国、スペインも、大英帝国、イギリスも、この「繁栄する帝国」のライフサイクルに従って、栄え、衰退しました。唯一の例外が、アメリカ合衆国です。とはいえ、アメリカ合衆国が、この帝国のライフサイクルの法則に反して、その繁栄を永遠に続けられるかどうかは、まだ分かりません。

ただ、現在までのところ、アメリカ合衆国は、人口の増加が止まっていません。その理由は、移民の受け入れです。アメリカ合衆国では、議論がありながらも、現在まで、一定の数の移民を、海外から受け入れる政策を採っています。この先もそのような移民政策を維持できるかどうかは不明ですが、現時点では、アメリカ合衆国の人口増加は、止まっていません。

少なくとも、アメリカ合衆国の人口の増加が続く限りは、経済成長は止まらないでしょう。ただ、トランプ前大統領が提唱した、アメリカ(人)第一主義を採用するようになれば、現在の国民の生活を守るために、移民を止めることになるでしょう。そのとき、これまでのように、経済成長を維持できるかどうかは分かりません。